シアン[過去]-孤児院から来た人-

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(コジインからきた人って どんな人なんだろ?) 期待に胸を膨らませながら 玄関についた 玄関に立っていたのは 痩せていて白髪で背の低い、 如何にも『お爺ちゃん』 と呼ぶのに 相応しいような人だった そのお爺ちゃんは 優しい笑みを浮かべて 僕を見た その表情を見て僕は 両親のことを思い出して 涙が溢れそうになった だけど、小さいくせに 変にプライドが高かった僕は 顔をお爺ちゃんから背けた そのお爺ちゃんは、 そんな俺の態度に 気を悪くすることもなく 笑ってこう言った 「こんにちは。 君がシオン君だね?」 「こんにちは… はい、そうです」 僕は涙が引いたので 顔をお爺ちゃんに向けた 「カッコいい名前だね。 私は弧児院の院長のギルドだよ。 初めまして」 「…初め、まして。 …あのっ! コジインって楽しい?」 「勿論! 不安になることはないよ」 「皆優しい?」 「優しいよ。 君と同年代の子も居るしね。 孤児院に来るのは嫌かい?」 「ううん、行く! 早く行こう?お爺ちゃん」 お爺ちゃんを見て、 コジインは 寂しいところじゃないと わかって安心した僕は すぐに行こうと急かした
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