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日向は恋愛に関することで他人を馬鹿にするようなことはしなかった。
愛し合うことに敏感であるからだ。
金や、名誉や、時には命さえかなぐり捨てる覚悟を要する物はーーー美しい……。
幾つになっても人と人との交わりは人を救うだろう。
智之が幸せで居続けられるならば、早桜が笑顔で過ごせるならば、日向はその光景や事情をありのまま受け止める。
「……早桜には言うなよ……っ」
「何故?」
「……何だって良いから言うんじゃねぇぞ」
黒須はやけに念を押す。
そこまで言うなら……と日向も百合子も追求は止めることにした。
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