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それを一介の傭兵が侵入を許されたのである。闇の聖域には闇の創世記の遺跡が点在し危険な場所として知られていた。
ライザー「意図は分からないが何か思惑を感じるな。ザッパ! お前は元はファング様直属だろう? 何か知らないか? 」
ザッパは難しい表情をすると口を開いた。
ザッパ「俺を疑ってるのか? 俺はファング様の命令でお前に力を貸せと言われているだけだ。まあ、俺は直属と言っても下の方だからな。良くは知らん。ただ、お前の持つ闇のメダリオンそれはレアなアクセサリーらしいぜ。 何でも闇の創世記の遺跡に入る事のできる唯一の鍵らしい。」
私は首に下げているメダリオンを無意識な触った。
アンジュ「…………ライザー! それはあんたの唯一の持っていた記憶の手掛かりだったよねぇ。」
私はアンジュの言葉を肯定した。
私が団長に見つけられた時に身に付けていたのはメダリオンと一対の双剣だった。双剣は遺跡の激闘で失ってしまったのだが………。」
ライザー「しかし、このメダリオンがそんなに希少な品だったとはな。それで納得したよ。私達が遺跡探索が多い理由だな。それならば奪われないように気をつけねばな。」
ザッパ「それなら大丈夫だ。それは持ち主が身に付けなければ意味は無いらしい。つまり、メダリオンとお前は対の存在と言う事だ。」
ライザー「ザッパ!やけに詳しいな? 」
ザッパ「まあな。俺の情報網を侮るなよ。」
アンジュ(怪しいさね?)
ライザー(ファング様が私達にザッパをつけてくれた理由が分かった気がする。)
ライザー「さて、急ぐか。」
ザッパ「分かった。急ごう。」
アンジュは懐から地図を取り出すと現在地を確認した。
アンジュ「今、やっと闇の聖域を抜けたさね。まもなくレイスの町に着くさね。」
レイス町………魔王領の辺境に位置する鉱山の村で魔力石を掘る事を生業としている町である。
ライザー「レイスの町か。とにかくそこに行けばゲートがある。一気に距離を稼ぐぞ!」
アンジュ「………分かったさね。でも不便さね。レイスの町から魔王城付近までは跳べても逆は不可能なんてさ。」
ザッパ「ああ、その事か。それは魔王様の命令なのさ。ゲートを悪用されない為に一方通行にしてあるのさ。本当は行きのゲートもあるらしいんだがな。俺は知らない。まあ、帰りのゲートは知らされているから我慢してくれ。」
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