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ライザー「まあ、帰りが楽になるんだ。文句は言うまい。だが町に着いたら少し寄り道をしたいんだが構わないか?」
アンジュはライザーの言葉が気になった。
アンジュ「珍しいさね。ライザーがそんな事を言うなんて? どうしたさね。」
ライザー「実は剣が欲しくてな。遺跡で闇のマントと邪竜の盾を手に入れたのは良いんだが武器を失ったからな。剣士が剣が無いなんて格好がつかないだろう?」
ザッパはライザーの格好を改めて見渡す。
マントに盾を背中に背負っているものの腰に剣が無い。確かにな。とザッパは思った。
ザッパ「まあ、確かになそんな格好で魔王様に会う訳にはいかんな。分かった。」
アンジュ「じゃあ、あたしも。実はさ。あたしも魔力石の消耗が激しくてね。補充したいのさ。良いかい?」
ライザー「すまんなザッパ! 着いたら案内を頼む。」
ザッパ「分かった。」
ザッパはそう言うと頷いた。
ライザー一行は順調にレイスの町に近付きずつあった。
ライザー一行は丘にさしかかった所で謎の一団と遭遇した。
ライザー「なんだ? 冒険者か?」
ライザー一行の前に冒険者と思われる集団が姿を現した。
アンジュ「!!!」
アンジュは集団から発せられる異様な魔力にたじろく。
ライザー「気を付けろ! 」
ライザーはそう言って戦闘体勢を取る。
しかし集団はその場で立ち止まった。
そして一人の女が話し掛けてきた。
女「剣士様? あなたに良くない相が出ていますわよ。」
ライザー「何だ? 急に!」
女は笑みを浮かべると会釈をした。
女「これは申し遅れました。私は黒の教団の巫女フェリーヌと申します。以後お見知りおきを。」
ライザー「黒の教団………混沌の神カオスを奉る新興教団か。こんな所に何用だ? この先は闇の聖域。立ち入りは禁止だぞ?」
フェリーヌ「存じ上げておりますわ。私達は巡礼の途中でございますわ。ですので入れなくても大丈夫ですの。」
フェリーヌと名乗る女は私の背中に背負っている大剣を見ている。
フェリーヌ「その剣………いや、何でもありませんわ。」
ライザー(ふむ。混沌の巫女か。)
ザッパ(黒の教団! まさかな。)
ライザー「巡礼も結構だがこの地はモンスターも多い。気を付けてください。」
フェリーヌは笑みを浮かべる。
フェリーヌ「お心遣いありがとうございますわ。あなたとはまたお会いしそうですわね。」
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