人を思うこと

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「お兄ちゃんは、私のお兄ちゃんなのに、私以外の女が近付くなんて………。 だけど、もう大丈夫。 私とお兄ちゃんの仲を邪魔するヤツらは私が殺したから。 これからは、私とず~っと一緒だよ」  光のない瞳。  不気味に歪んだ口元。 「…………………だから、手と足はいらないよね?」  意識が朦朧として身体が動かない。  そんな姿を恍惚の笑みを浮かべながら見下ろす沙希。  その手には、中華包丁がしっかりと握られている。
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