燕の1日

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「邪魔をしてすまなかったね。それじゃあ、もう行くよ」 「はい!近藤さん、本当にありがとうございました」 「こちらこそ。いつも総司をありがとう。これからも、宜しく頼むよ」 土方さんみたいなガシガシ、ではなく、わしゃわしゃ、でもなく、近藤さんは私の髪を梳くように撫で、歩き出した。 うわ、手付きが優し過ぎる……! 土方さんとは大間違いだ! 土方さんは何だかんだで、しょっちゅう頭を撫でるけど、それ以外の人には頭なんか撫でられない。 あぁー、組長頭撫でてくれないかなぁ。 そしたら私、今死んでもいいです。 ──────────はっ! しまった! 雑巾掛けの途中だった。  
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