零章

3/5
前へ
/17ページ
次へ
天龍は自らが召喚した龍…鎖龍に声をかけた 鎖龍は閉じていた目をゆっくりと開き、天龍を見据えた  ・・・・ ・・ 「久しいな…裕亜」 鎖龍は天龍のことを裕亜と言う名前で呼んだ 『その名前で呼ぶな…俺は天龍だ…!!』 「(まだあのことに責任を感じているのか)すまなかったな……」 『あっ…あぁ…怒鳴って悪かった……まぁとりあえず話しは後にしようか……ギガントのお出ましだ…』 天龍と鎖龍の周りに四体のギガント級の(サイズの大きな)巨人型魔物が転移してきた 魔物は転移魔法を使えないため、人為的に転移させられたのだ  ・・ 「魔女(ウィッチ)の仕業か……」 『おそらくな…』 巨人型魔物…ドクトールは、東西南北の四方向から同時に走りだし、大きな金棒を振り回しながら天龍と鎖龍に襲い掛かった 『任せる…』 天龍はそれだけ言うと、ジャンプして鎖龍の頭の上に乗った 「御意……――…グオオオオオオ!!!」 鎖龍は体から灼熱の炎を放出し、それは一気に広範囲に広がった 三体のドクトールは呆気なく消滅したが、残る一体はかろうじて生きている 「消滅していれば楽だったものを……」 《時の欠片が作る闇の矢……降り注ぎ…彼の者を貫け…インフェニティシャドウ!》 空に黒い魔法陣が展開し、そこから無数の黒い矢が構成される… そしてその無数の黒い矢はドクトールに向かって一斉に降り注いだ 「グッ…ガガ……グッ………」 ドクトールは串刺しにされ苦しみながら消滅した
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加