線香花火

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「ここを持って…こうすると…」 「ほうほう…」 「…こうすると長続きすると思いますよ」 「よしっ!」 相手が夢中になると立ち上がり後ろに立った。 私は詐欺師に嘘を吐いている。 ――「好き」 好きですよ、仁王くん。 今も、これからも…ずっと…。 ですが……もうおしまいです。 「……あ、落ちそうじゃ!」 …さようなら、仁王くん。 頬を冷たい風が掠めていく。 そして涙がこぼれた―― .
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