大きな手

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人間の大きな手がニュ~っと伸びてきて僕を掴み上げた。 あ~僕捕まっちゃった。まだ空しか見れてないのに…殺されちゃうんだな。 暴れることもできないくらいの力で掴まれてる僕は、無抵抗のままジッとしていた。 「おい、見ろよ!猫だよ、子猫」 「本当だ~。なんでこの子一匹だけなんだろ?」 「親に捨てられたんじゃない」 「そっかぁ、可哀想だね~。このままだと死んじゃうんじゃない?凄く小さいし」 「そうだな。よし!俺が飼うことにするよ」 「優しいんだ~♪ねぇ、名前何にする?」 「気が早いね~。そうだな、俺が乗ってる車の名前がレビンだから、レビにしよう!」 「結構単純~」 「なんだと~」 なんか二匹の人間が笑い合いながら話してる。僕をどうやって殺そうか話してるんだな…
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