二章『曲がり角ドーン作戦。』

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「とりあえず裸を見せれば落とせるんじゃねぇの?」 今日も河川敷で右ストレートが炸裂した。 「やっぱり、あいつ必要ねぇよ。」 リョウが言う。 「うーん。 まともなことを言わないもんね。」 「えっと…やっぱり男の人は、生まれたままの姿の方が魅力を感じるんですかっ?」 「あー、山本さんも乗らないでいいから。 いやまぁ、魅力的ではあるけど、いきなり見せられても引くだけだよ。」 「そうですか…。 では、他の方法の方がよさそうですね。」 昨日からの今日。 僕ら四人は河川敷に集まってた。 メンツはいつもの三人と女の子が一人。 女の子の名前は山本希穂。 恋の悩みを抱えている、ちょいと天然の入った元気な女子高生だ。 昨日、僕らは山本さんの恋の悩みの解決に協力することになった。 今はその作戦会議中なのだ。 かれこれ一時間、いくつか案は出たものの、なかなかいい案は出ない。 「よし。 ここはベタベタな作戦でいってみるか。」 リョウが言う。 「ベタベタな作戦ですか?」 「そうだ。 その名も『曲がり角ドーン作戦』だ。」
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