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「リョウ、どうして?
早い方がいいんじゃないの?」
「考えてみろ。
朝の急いでる時間にぶつかったら、それこそマサの言うとおり『ごめんなさい』で終わっちまう。
授業の合間の休み時間が最適だろう。
相手が一人で教室から出て行ったら実行だ。
周りに人がいないのを確認してからな。」
「なるほどー。
なるべく人がいない時に…。」
山本さんがメモをとっている。
「相手がクラスメイトで良かったぜ。
いつ教室を出るか見易いからな。
しかし我ながら完璧な作戦だぜ。」
リョウが自分の世界で悦に入っている横で
「ついでにぶつかった時、パンツ見せれば上出来だぜー。」
トシが余計なことを言っていた。
「パンツを見せる…か。」
それはメモらなくてもいいんだけどな。
まぁ何だっていいか。
彼女にとっては成功さえすればいいんだから。
「皆さんありがとうございますっ。
明日、結果を報告に来ますね。
ではまた明日ー。」
メモをとり終えた山本さんがそう言って、笑顔浮かべながら足早に去って行った。
「じゃあなー。」
トシが手を振って見送る。
山本さんが見えなくなった後、
「明日の結果が楽しみだぜー。」
「成功するかな?」
「俺の作戦だ。必ず成功する。」
「そうだね。
じゃ僕らも帰ろうか。
また明日ここで。」
僕らも解散した。
結果は明日か。
…。
リョウはああ言ったけど、本当にうまくいくのかなぁ?
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