二章『曲がり角ドーン作戦。』

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「リョウ、どうして? 早い方がいいんじゃないの?」 「考えてみろ。 朝の急いでる時間にぶつかったら、それこそマサの言うとおり『ごめんなさい』で終わっちまう。 授業の合間の休み時間が最適だろう。 相手が一人で教室から出て行ったら実行だ。 周りに人がいないのを確認してからな。」 「なるほどー。 なるべく人がいない時に…。」 山本さんがメモをとっている。 「相手がクラスメイトで良かったぜ。 いつ教室を出るか見易いからな。 しかし我ながら完璧な作戦だぜ。」 リョウが自分の世界で悦に入っている横で 「ついでにぶつかった時、パンツ見せれば上出来だぜー。」 トシが余計なことを言っていた。 「パンツを見せる…か。」 それはメモらなくてもいいんだけどな。 まぁ何だっていいか。 彼女にとっては成功さえすればいいんだから。 「皆さんありがとうございますっ。 明日、結果を報告に来ますね。 ではまた明日ー。」 メモをとり終えた山本さんがそう言って、笑顔浮かべながら足早に去って行った。 「じゃあなー。」 トシが手を振って見送る。 山本さんが見えなくなった後、 「明日の結果が楽しみだぜー。」 「成功するかな?」 「俺の作戦だ。必ず成功する。」 「そうだね。 じゃ僕らも帰ろうか。 また明日ここで。」 僕らも解散した。 結果は明日か。 …。 リョウはああ言ったけど、本当にうまくいくのかなぁ?
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