3人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふん。最低だな、あいつは。
解決したお礼に彼女になってもらうなんて、情けなさすぎるぜ。
まだ俺の、お礼に胸を一揉みのほうがマシだな。」
いや、そっちの方が最低じゃないか?
つっこむのもめんどくさいので放っておく。
リョウの方を向くと、いつの間にかリョウが女の子に話かけていた。
「大丈夫?
何か悩み事でもあるのかな?
俺でよかったら話だけでも聞くよ?」
「え?
あ、いや、何でもないよっ。
ちょっと目にゴミが入っちゃっただけだから。」
「いやいや。
誤魔化さなくていい。
俺は、君の涙の理由が知りたいんだ。」
おお。
自然と臭いセリフが出てきたぞ。
さすが運命の出会いを求めてるロマンチストだ。
まあ、ただ単に痛いだけなんだけど。
「うー…。
どうしよう。
たった今知り合った人に言うのは、恥ずかしいな。
でも、他に頼りになる人もいないし…」
女の子が、もじもじしている仕草を見てリョウがニヤニヤしている。
せめて今くらいはその顔隠しとけって。
リョウがそんな顔をしていることにも気づかず、女の子は突然立ち上がった。
最初のコメントを投稿しよう!