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「…夢?」
綾奈は力のこもってない声で、まるで台本を読んでるかのように永久に話しかける。
「そう、あなたの夢は私が創りだしたもの。人間は寝ている間が何も考えてないから1番侵入しやすいもの。」
綾奈の言葉に理解が追いつかない永久。
しかし、一週間前から気になっていた夢は誰にも話していないので綾奈が知るはずもないのだ。 それを綾奈が知っていたとゆう事は…
《もしかしてこれも夢なのか?こんな現実でも妄想の中でもないとしたらそうとしか考えられないよ…》
「いいえ、これは現実よ」
「!?考えが…分かるの?」
永久は驚いたが妙に納得した。 いや、この子なら人の心を読む事ぐらいできるかもしれない、そう思わせる不思議な力が綾奈にはあるのだ。
続けて綾奈が話しだす。
「ここは私の創った世界。 ここでなら貴方の考えも全てわかるの。
それよりも、、貴方何もしらないのね?
もしかして『例の本』はまだ読んでないの?いつも夢の中では持ってる本よ?」
「君の創った世界??
君は一体何者なんだ…?
それに本だって? 読むも何もあの本は夢の中でしか見た事ないし、あの本がなんだって言うんだ?!
それに僕にコンタクトって、君は一体僕に何が言いたいんだ? ハッキリしてくれよ!!」
永久は限界であった。
こんなにも自分の理解の範疇を超える話しはこれまで聞いた事がなかった永久は本当に限界だったのであろう、普段永久は声を荒げる事などないのだが、今日はおかしな事がおきすぎた。
しかし、綾奈はとんでもない事を言い出した。
「少し、落ち着いてもらえる?
貴方に用があったから来たの。
それに、、さっきから気になっているんだけど、
貴方の足元にある本は一体誰のかしら?」
「えっ?」
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