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時刻表
みつばちの境界線
鐘がなる右左、
耳の奥の方で
君の声が聞こえる
こんなにもね、
怖いけどでも、
月がきれいだから
大丈夫な気がした。
「僕がお知らせします」
午前2時、まだ
君が寝てる時間だね。
小さくお辞儀をしたの
その目は緩く閉じたまま
日常の境界線をこえる
好奇心と怠惰に
背を押され。
雲がつもり星が見えない
きっと今日は曇りの日
だったろうね。
もしかして、雨?
僕をいつか忘れても
君は今日傘を
忘れてないでね
なんてね。
「ボクがお知らせします」
リン、と鳴る
始発、+++行き発車です
ゆるりと両手広げた
その目はまだ
ゆるく閉じたまま
すこし、でも
とおくとおく、
飛んでいけますように、と
「君にお知らせします」
今何時?
始発、××行き発車します
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