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『おーい、朝だぞー起きろー』
「ん?んん……今日は何人いますか?」
『!?』
「はぁ!?」
僕は自分で言ったことに驚き起きる。
またか。
『まぁ、落ち込むなって』
これも習慣?
『ああ、そうだ』
……僕の知らない記憶で何があったんだ?
『あまり気にするな』
そうは言われても……
『わかんねぇこと考えてもしかたねぇだろ』
頭の声に渋々納得しさっさと制服に着替えてキッチンに向かった。
うーん。
『どうした?』
何か自分の為だけに料理をするのって寂しいって思って。
『料理はやっといた方がいいぞ』
そっか。面倒臭いけど頑張ろ。
いつもより時間を掛けてダラダラしながら朝食を作り、テーブルに並べた。
「……」
『どうした?食べないのかよ?』
うーん……なんか落ち着かないんだよな。
『落ち着かないか。それじゃあ、向かいの席に座ってみろ』
どうして?
『まぁ、いいから』
「変なやつ」
渋々向かいの席に座ってみる。
『どうだ?』
あ、うん。なんか良い感じ。
『だろ!』
すげーなお前。たしかになんでも知ってるはウソじゃないかもな。
『見直したか?』
少しだけな。
『ありがとよ』
頭から聞こえてくる声と話ながら食べていたからか寂しさを感じることなく、むしろこの席で話をしながら食べることが自然に思えながら朝食を済ませた。
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