第1話:*:胸のオト

3/10
前へ
/40ページ
次へ
「まぁた、何か考えてたのぉ?」 「ん、別に……?」 素直になれない私。 でも、桜は、すぐに分かってくれる。 「そっか、…ぁ!そうだった、」 「なに?」 「今日ね?転入生が来るんだよ?」 転入生…。 変な人じゃなければいいけど、 「凛っ!」 転入生の話をしていると、聞き慣れた声が聞こえてきた。 そう思って頭を上げようとすれば、冷たい手が頭を撫でた。 「お兄ちゃん、離して。」 「ぉお、ぉお、相変わらず冷たい妹だなぁ~?麗(レイ)。」 「そんなところも可愛いでしょう?それと、凛の悪口を言わないで下さい?海(カイ)。」 「凛ちゃ~んっ!」 「「風(フウ)っ!!凛から離れ(なさい)ろっ!」」 うるさい。 一ノ宮(イチノミヤ カイ)先輩は嫌みばっかり言って、私の嫌いな先輩。 お兄ちゃんは、言いたくないけどシスコン。 坂本(サカモト フウ)先輩は相変わらず何を考えているか解らなくて………、 なんか、毎日同じ事思っているなぁ、 ……… ……なんで、どうして、 どうしていつも 私のしている事は、 同じなんだろ? ぁあ、なんか私って 「つまらないなぁ、」 私はきっと、 毎年、毎月、毎日…同じ事を繰り返すんだろうな、 抜け出したい。 繰り返しの毎日から.... .
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加