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※全編、台詞書きでお送りします。
登場人物:高杉、一琉、稔麿
これはとある日
とある旅籠屋の一室で起きた、出来事である。
高「邪魔すんぞー」
一「……蹴破る勢いで開けんなよ。古いんだぞ、その扉」
高「おお、悪い悪い。って何だ。お前ぇ、ひっでぇ顔してんじゃねーか」
一「……誰の所為だと思ってやがる」
高「誰だ?」
ガンッ!!!!
一「お前だよ! お・ま・えの所為で、散々吉田から弄られんだよ! 今日はてめえがいないからと澄(トオル)から盗んだクナイ投げてきやがった!! 見ろ! お陰でこの様だ!」
高「お、おお、悪ぃ……」
一「……チッ、今日は参内がないから良かったものの、あったらどうなってたか……」
高「……ま、まあ、ほらよ。過ぎた事は忘れて、酒! 飲もうぜ? な? な!」
一「………」
高「……睨むなよ。後で桂に言って、弁償――」
一「よし、萩の高杉家に使いでも出すか」
高「止めろ! それだけは止めろ!! “まさ”に知られたらまた何て言われるか……!!」
一「(……相変わらず、嫁に頭上がんねぇのな)そんなら、どうすれば良いか、分かるよなぁ?」
高「分かった、分かったよ!俺が出す。全て弁償してやらぁ!!」
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