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森の奥へ進むと引っかき傷のついた杉の木があった。
その木の横を過ぎれば森の中なのに広い広場があった。
小屋のような家もいくつか見える。
広場の入り口に近い家のドアをコンコン、と叩く。
ドアが開き黒い耳と尻尾を持つ女性と女の子が出迎える。
「こんにちわ、キトラ。待ってたのよ」
「こんにちわ、レキ。それとルア。」
「こんにちわ」
ルアと呼ばれた少女はニコリと笑みを浮かべながらキトラの足元にじゃれつく。
「こら、ルア!キトラの足元から離れなさい!」
「やぁー」
足元にじゃれつくルアにクスクスと笑いながらも、ルアを捕まえると抱き上げイスに座らせる。
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