10人が本棚に入れています
本棚に追加
ズバァァァン!
菊地のバットが空を切った。
桝野のスピードガンは150を記録していた。
「なんだよ最後の球。」
菊地は唖然とするしかない。
受けた貴史も唖然としていた。
俺はバッグを持ち、帰宅しようとする。
校門を出ようとすると、由紀と亜樹が道を塞いで来た。
想定はついている。
また野球だろう。
「たっくん!野球部行こう!」
出た、由紀の上目遣い。
でもそんな事したって俺は野球部には入らない。
「由紀、どいて。俺はもう野球はやらないから。」
「逃げるの!?」
何だかムカついて来た。
俺は由紀の目の前に立つ。
「俺は逃げてねえ。もう野球はやらない。」
無理矢理由紀の横を通った。
咄嗟に由紀は振り返る。
「じゃあ何?甲子園は?たっくんの夢の舞台だよ!?同時に私の憧れだよ!?たっくんが連れてってくれないと意味ないんだから!!」
最初のコメントを投稿しよう!