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ズバァァァン! 菊地のバットが空を切った。 桝野のスピードガンは150を記録していた。 「なんだよ最後の球。」 菊地は唖然とするしかない。 受けた貴史も唖然としていた。 俺はバッグを持ち、帰宅しようとする。 校門を出ようとすると、由紀と亜樹が道を塞いで来た。 想定はついている。 また野球だろう。 「たっくん!野球部行こう!」 出た、由紀の上目遣い。 でもそんな事したって俺は野球部には入らない。 「由紀、どいて。俺はもう野球はやらないから。」 「逃げるの!?」 何だかムカついて来た。 俺は由紀の目の前に立つ。 「俺は逃げてねえ。もう野球はやらない。」 無理矢理由紀の横を通った。 咄嗟に由紀は振り返る。 「じゃあ何?甲子園は?たっくんの夢の舞台だよ!?同時に私の憧れだよ!?たっくんが連れてってくれないと意味ないんだから!!」
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