10人が本棚に入れています
本棚に追加
「由紀!待ってよ!竜也君にやり過ぎだよ。」
由紀は振り返り、亜樹の胸に飛び込んだ。
泣きじゃくる由紀の姿に亜樹は頭を撫でる。
「だってたっくん、幼稚園の頃、甲子園連れてくって言ったんだよ!!もう忘れてるなんて、最悪だよ!」
「竜也君だっていろいろとあるんだよ。なら野球やる気持ちになるまで、ほっとけば!?」
「ダメだよ!たっくん逃げちゃう!」
するとたまたま、竜也の母が通った。
どうやら散歩らしい。
由紀を見るたび笑顔で近寄って来る。
だが、由紀の表情を察知したのか、必然的に心配な顔になる。
「由紀ちゃん!どうしたの!?竜也に何かやっちゃった!?」
「私が悪いんです!!でもたっくん、野球やりたくなくって…。」
「だったらおばさんが交渉するわよ!何で早く言わないの?おばさんならすぐなのに!!」
由紀の顔に笑顔が戻った。
たわいもない話をした由紀たち。
少し経って別れ、帰路についた。
「由紀、明日が楽しみだね!!」
「そうだね!」
最初のコメントを投稿しよう!