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意外だった。
てっきり謝るのかと思った。
でも今、由紀は俺の胸にいる。
「何度も言うけど、たっくんが投げてる姿見たいの。甲子園なんて行けなくていい!」
俺は由紀を離した。
正直戸惑う。
夢は叶えたい。でも、野球はもうやりたくない。
「なんなら私、マネージャーやるから。」
「はい?」
あ、言っちゃった。
このタイミングでマネージャー?
しかもなんならってなんだよ。
「う、うん。勝手にしろよ。」
「明日の放課後部室で待ってる。野球部来るなら、これ持ってきてね。」
竜也の手には入部届が握られた。
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