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「もうシバきだらけの野球部はサラバして、遊ぶの!」 「なんだよ!なんだよ!甲子園目指そうぜ!」 「やらねえって!」 春休みからずっとこの会話。 貴史は野球馬鹿だから仕方ないけど、いつも俺と一緒だったから一人じゃ、なんもできないんだよね。 俺たちは自分のクラスを確認した後、体育館に向かった。 ちなみに3組で、貴史と一緒。 毎日こんな風に会話されると、辛いなぁ…。 『もしかして、あれって朝日中学の小池竜也じゃない?』 『ホントだ!隣は小山貴史!』 どうやら俺たちは有名らしい。 朝日中学とは、俺と貴史が卒業した中学で、スポーツは全国クラスの学校だ。 「まあ、あんな中学でピッチャーだったんだから俺様は有名だな。」 「あほ言うなよ!だったら野球やろうぜ!」 とりあえず貴史は野球、野球うるさかった。 耳を塞ぎたくなるうるささだ。
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