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私は翌日、沢村太郎に電話した
『沢村君ごめん、やっぱり私期待に応えられない…結婚前提のお付き合いとか、クリスマスのディナーとか…恋人同士にはなれないよ…』
『兄貴が好き?』
『うん…片思いでもいいんだ。私はどうも自分から好きにならないとダメみたい…笑ってくれても、怒ってくれてもいい!』
『そんなことはしないさ…でもクリスマスのディナーはきてくれよ、もうそれで終わりにするから』
『じゃあそれで終わり。勝手な事言ってごめんなさい』
電話の向こうの沢村太郎は元気がなかった
でもこのほうがいいのだ
沢村太郎が市松さんと赤の他人ならいいが…兄弟なんだもの
私は思いを振り切るように、仕事に没頭した
気がつくと深夜2時だった
私は熱いココアを作り、寝床を用意した。布団の中には湯たんぽだ
温かいココアで身体を暖め、布団に入った
明日も忙しい。もう締め切りまで3日だった
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