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『まあ…ぼちぼち直していくさ』と笑いながら、帰って行った
そしていよいよクリスマスイブ…私は少し重い気持ちでその日を迎えた
別に付き合ったわけでもない人に、なんでここまで気を使うわけ?
少し不機嫌になりつつも、私は指定されたレストランに向かった
赤いマフラーに、白いものがふんわりおりてきた
雪…
ホワイトクリスマスになるんだ…先生はどうしてるんだろうか?
レストランの扉を開け、私は店員さんに沢村太郎の名前を出した
席を案内されたが、テーブルには誰も来ていなかった
あいつまた仕事で遅れてくるんだな!と心で舌打ちをした
すると携帯が鳴った。沢村太郎からだ
【梢さんごめん!仕事が入った。別の人行くからその人と食べてて】
別の人?そんな知らない人と飯なんか食えるかっての!何考えてんだか
私はもう帰ろうと思った
『あれ?太郎まだきてないの?』と声がした
『先生!どうしたんですか?』
そこには珍しいスーツ姿の市松さんがいた
『今日太郎に誘われて三人でディナーしようって…』
『今メールきて、仕事で行けないから別の人と先に食べててって…でもこのテーブルどうみても二人用ですよね』
『何考えてんだ…まあワインでも飲むか』
これって…あいつの策略?
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