第三章 怒りと哀しみと…

53/124
前へ
/540ページ
次へ
お盆を手渡された黒月が困ったように振り向き、真希に尋ねる。 「これ、どこに置けばいい?」 「あ、じゃあコッチのテーブルに」 部屋の真ん中にあるテーブルの上を片付け、お盆の置けるスペースを確保する。 そこへ、黒月がお盆を置いた。 「どうも、反応に困るな」 「アンタでも困ることなんてあるんだ」 黒月の言葉に、美樹がからかう。 「そりゃね。何より"男の子"って言われるとは思わなかった」 黒月が軽く、顔をしかめた。 その表情に、二人が吹き出す。
/540ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加