第三章 怒りと哀しみと…

58/124
前へ
/540ページ
次へ
「そりゃ、そうだろうけど・・・」 「でも、そこがわからないと、私たちはどうすればいいか分からないじゃないですか」 言葉を濁しつつも、二人は黒月に向かって自分たちの意思を伝える。 「・・・深入りはするな、って昨日言ったばかりだけどね」 「もともとは私の問題です」 「私"たち"、ね」 黒月の言葉にも、二人の意志は変わらないようだった。 「・・・わかった」 しばらくの沈黙の後、黒月はそう一言だけ答えた。
/540ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加