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「どういうこと?」
「望さんの"能力"なら、通常は相手に気付かれることなく作業をこなせたはずだから」
「そうなの?」
「だからこそ、重要なポストについていたんだけどね」
二人の会話が耳に入っていないのか、真希はうつむいたままジッとしている。
「まぁ、わからないことは他にもいくつかあるんだけどね」
「へ?」
「やつらがこのデータを必死になって追いかける理由がわからない」
「だって、このデータが警察とかに渡ったら、自分たちが捕まえられちゃうじゃない」
美樹が、何を当然のことをといった様子で答える。
「データが見られればの話だろ、それは」
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