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黒月の一言に、二人が振り向く。
「あそこは組織と言っても、基本は個人行動だからね。複数で一つの案件に係ることはないから、今回の件も動きは鈍いと思うよ」
「でも―」
「何よりも、そいつらの所在も連絡先もわからないし」
「…あ」
真希と美樹が絶句する。
「まぁ、最終的には、そいつらに動いてもらうことになるだろうけど、それにはこの件がもうちょい騒ぎにならないとね」
「騒ぎ?」
「そう。放置できないくらいの大事として、"表"に出てこないとね」
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