第三章 怒りと哀しみと…

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「厳密に言うと、素性のわからない、それなりに揉め事に慣れてそうな人間が関わってかたから、かな」 黒月が続けて補足する。 「…得体の知れないヤツが出てきたから、様子見てるってコト?」 「…見も蓋もないな。そういうことだけどさ~」 美樹の確認に、黒月の不満そうな声が返される。 「あの人たちからすれば、あまり大事にしたくないんですよね」 真希の言葉に、黒月は頷く。 「だから、今も"監視"だけでとどまってるワケだよ」 「え?」 「昨日今日と、この家はしっかり見張られてるから」
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