◇序章◇捨て子
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「…この大樹の根本地中深くに眠ると言われる御影石から名を取り、御影[ミカゲ]という名はどうでしょうか?」 男の後ろで大樹の根本をみつめていた若い男が顔を上げずに提案する。 白髪の男は気に入った様子で頷き、腕の中で寝息をたて始めた赤子を大切そうに抱いて静かに来た道を戻っていく。 その後を若い男が続くように戻っていった。 .
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