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ジョンが看板を拾いあげると白髪まじりの老人が話しかけて来ました。
「ここにあったお店は3日前に火事で焼けてしまったよ。その時、このお店の女の子が亡くなったそうだ。よく働く女の子だったのに。かわいそうなはなしだ」
そう言うと老人は去っていった。
ジョンは泣きながら言った。
「僕のお店に来てくれるって言ったじゃないか。なんで死んじゃうんだよ。僕のパスタ食べてくれよ…」
ジョンの涙は焼け焦げた看板をつたって地面に流れ落ちた。
自分の店に帰ったジョンは自分の店の看板を引き剥がした。
そして焼けてぼろぼろになった看板を店の入口の壁に打ち付けた。
“ジョリーパスタ”
看板には焼け焦げてしまってはいたがはっきりと彼女の店の名前が刻まれていた。
ジョンは言った。
「今日からここは君の店だ。そして君の夢はこの僕が引き継いだ。」
数年後、彼女の店は世界中の人に愛される店になったのです。
おわり
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