目覚めは突然~試練~

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自転車カゴの中にあった。やけに簡単なところにあって少し焦る。 まさか外に探しにいくとは思わなかったのだろうか 「俺の鍵への執念がこいつを呼び寄せたのかもしれないな。な、パンたろー」 愛着をもたれたパンたろー(鍵の名前)と命名されたそいつは役目を終える、簡単に見つかると時間も心も余裕ができるから不思議だ 「さぁて、いくぜ。愛車ジェットピーナッツ!」 自転車にまたがり力強くペダルを漕ぐ、その瞬間自転車ごとずっこける 「次の敵は貴様なのかっ!?」 驚きのあまりわけのわからない事を言ってしまった。よく見ると空気がまったくはいっていないだけだった 「お腹がすいたのか。相棒」 空気いれをもってくる。そういえば俺も朝飯がまだだった。まぁ今からいけば昼休みだろうし問題ない 「それそれ。美味いか、バカ息子」 相棒兼息子に飯を与える。うん、俺っていいお父さんになりそうだ。 改めてまたがる。力強くペダルを漕ぐ、その瞬間自転車ごとずっこける 「反抗期か?」 冗談言ってる場合じゃない。よくよく見ればパンクしているではないか 「あっ。昨日の帰りにパンクしたんだっけ」 記憶が蘇る。たしか今日は朝早く起きて馴染みの店で直してもらう予定だったのだ 「予定もここまでずれると美しいな」 もう焦ってないので冷静に自転車を押しながら店にいくことにする。 なぜなら学校への道の途中だからだ 「手のかかる子だぜ。フッ・・」 相棒がお前が忘れてたんじゃねーかよとつっこんでいる気がした
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