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「お姉さんはやはりツンデレだな」
ズガーン!
回し蹴りが腹にはいった。見事な一撃に感動と酸っぱいものが込み上げてくる
「ところでガッコは?今から行ったら昼休みの終わりだぞ。ん?どうした?」
自転車をいじりながら話しかけてくる、だがもう少し待ってほしい
「い、いや。てす・・げふぉお、テストにまに、ぶほっ、間に合えば・・はぅ・・いいんだ」
振り向いてお姉さんがケタケタと笑った
「なに言ってるかわかんねー。ようするに平気なんだろ?」
なんだわかってるじゃないか。ゆっくりと立ち上がりお姉さんの作業を見る
「飯は?」
急に喋ったのでかなりびっくりした
「炊飯器の中だよ」
工具箱からスパナをとりだすお姉さん、その行動に嫌な気配を感じた
「寝坊したので食べてません。お昼休みに食べようと思ったけど、間に合わないから今日はいいや~なんて」
一気にまくしたてる。危ない、凄い事をされていたのかもしれない
「だろうと思った。ほれ」
あごでくいっと指す方向は店の中だ。なにかあるのだろうか
「カウンターとこにおにぎりがあるから持ってけ。母さんが作りすぎてさ」
なるほど。たまたま作りすぎたのを分けてくれるらしい。なんと優しい!
「お姉さんはやっぱツンデレだぜ!」
スパナが顔の横をかする。速い、投げた瞬間が全くみえなかった
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