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ピピルピルピルピピルピ~ピピルピルピルピピルピ~
目覚ましの音が僕の意識を甘い眠りの世界から引きずり出そうとする。
果敢に抵抗しよう!
僕こそが平成のコシューシコだ。
そう決意し、目覚ましを止めようと手を伸ばすと同時に現在時刻が判明した。
a.m. 8:25
やっちまったよ。また遅刻だよ。
世界の学校に行くことがままならない子供達には全く顔向けできない。
まあとりあえず支度するか。
布団から出て、牛乳飲んで、歯を磨いて、家を出た。
この一連の作業の中に焦り等というものは一切存在しない。
普通のやつならば、そうもいかないだろうけど、僕は違う。
そう僕は学校一の遅刻魔なんだから。
義務教育の中学なら遅刻しようがなんだろうが関係ないって寸法です。
さすがに、三年生の始業式まで遅刻はないよな。とは思ってたけど、結果こういう顛末。
僕はホントにダメだな。
去年と全く変わらないよ。
なんて多少なりの自己嫌悪をしつつ、始業式が始まっているだろう学校へと歩みを進めていた。
その途中、曲がり角を曲がると、金髪碧眼の美少女が、無様な格好で倒れている男達の真ん中に懍然と立っていた。
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