★藍

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「さあさあ寄っておいで!! 今宵も奇怪な曲芸をご覧頂きましょう!!」 この町でも、大部有名に なっただろうか。 気まぐれな団長が、気まぐれに 思い付いて開催する、 とあるサーカス。 有名になった途端に、 別の町へと移動し、 町外れにひっそりと 会場を造っている。 サーカスの合図は、 誰かの家で見つかる、赤い鎖。 「是非ともサーカスをみに来て下さいな。」 団長直々の招待を受けた家からは、必ず誰かがひとり いなくなっていた。 「照明おっけー!!」 無邪気に舞台を駆ける少女。 「衣装おっけー!!」 舞台の袖に入ると、団員の 衣装を見渡しにっこり笑う。 「んー…こんなものかな?」 確認が終わったら少女は そそくさと何処かに 行ってしまった。 「また団長は人材確保か?」 「あんな可愛らしい顔してさ、 やり方が強引なんだと。」 「嫌いなお母さんやお父さんと 離れて、サーカスで 楽しく遊んでみない?」 少女の言葉に拒否権は無い。 .
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