あゆみン★

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今日も雨が降る。 黒い、雨。 可笑しな世界にいきたい。 そう願って眠りについた。 昔に本で読んだような、 体が大きくなるきのことか、 364日ずっと開催してるお茶会、 現れては消える変な猫とか、 白い薔薇を赤く塗り直したり… そんな世界にいくはずだった。 いつまでたっても雨は止まず。 白い薔薇は私が塗る前から 赤く染まっていた。 芳しい紅茶の香り? 鼻腔をつつくのは 不愉快な鉄の臭い。 大好きだった水色のワンピース 白いエプロンが付いていた。 私が着てるのは、赤い薔薇。 喋る白うさぎや、 おかしな帽子屋さん。 奇抜な色の変な猫も、 周りに咲く草花さえ、 みんな赤い薔薇を着ていた。 不意に少女が振り返る。 「―――――。」 私のなりたい少女がいる。 羨ましい。 少女が憎い。 少女が憎い。 「アリスの首を、ちょん切れえええっ!!!!」 この世界は、可笑しい。 .
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