君に、恋をした

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Hikaru.side ざわざわと騒がしい街並みに鬱陶しさが増してきた頃、ナイスタイミングとでも言うのだろうか、オシャレな喫茶店を見つけて逃げ込むように入り込んだ。 「いらっしゃいませー」 カランコロン、と扉に着いた鈴が鳴れば甘い香りが俺をつつみ、相変わらずと言うべきか店員の間延びしたお決まりのセリフが聞こえる。 「・・お一人様ですか?」 はい、残念ながら彼女も仲の良すぎる友達もいないんです。・・何てことが言えるはずもなくただ頷いて、案内された席に座る。 「ご注文お決まりになれば、呼んでください」 「あ、はい」 うわああああ、緊張する!ダメなんだよ、こうゆうの。うわ、何で俺こんなとこに入ったんだよ!?1人でってわかってんのか、1人でって! 「・・あ、あの」 とくに落ち着いてメニューを選ぶわけでもなく、ボタンを押してしまうのも何だか恥ずかしかったから、側を通った人に声をかけた。 「はい?」 「あの、紅茶くださ、・・い」 「かしこまりました」 え、え、すっごく綺麗。ってか可愛い!華奢な体に白い肌、くしゃっとした笑顔にパーマのかかったふんわりな黒髪!うっわ、凄い。もろタイプなあの人のこと、思いだすだけで胸のドキドキが止まらない。 出会った瞬間、恋をした。 次に来たときは名前教えて貰お。 end .
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