君に、恋をした

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Daiki.side 今日は合コン日。大して行きたかったわけじゃないよ、うん。ただ友達に人数合わせで呼ばれただけ。奢ってくれるらしいし喋らなくてもいいって言ってたし。それに、もう1人人数合わせの子がくるらしいからね。 「大貴ー、こっち!」 「おー!」 ちょっぴりオシャレをして(いや、気合い入れたわけじゃないから!)待ち合わせ場所に向かうと、見馴れた顔が2つ。 「・・あれ、2人足りなくね?」 「ああ、今人数合わせの子を呼びに行ってんだよ」 ・・成る程、俺とは違ってかなり来たくないみたいだな。そこまでして連れてくる必用あるのかよ。 「・・あ、来た来た。おーい!」 あ、ほんとだ。誰かを引っ張ってくる友達と、嫌々っていうのが思いっきり顔に出ている知らない子。・・あ、なんか可愛いかも。 「ほら、森本、大貴に挨拶」 お前は保護者か!って突っ込みたくなるのをどうにか堪えながら、始めて見る顔を(失礼だとは思うけど!)じーっと見つめながら、話し出すのを待つ。 「・・初めまして、森本龍太郎です」 「あ、ども・・有岡大貴です」 素っ気ない態度に若干ムカついたけどまあそこはおいといて、駄々をこねてきたんだろう、少し潤んだ瞳に少し頬が赤くなることが自分でもわかった。 つれない態度に、恋をした。 ねぇ、君、笑った方が可愛いよ。 end .
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