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Ryosuke.side
目の前でにこりと微笑む君が、愛しすぎて。何だかちょっと恥ずかしくなって、目を逸らしてみた。
「どうしたの、山ちゃん?」
「・・あ、いや、別に」
先程のにこやかな笑みとは打って変わり、心配そうに覗き込む裕翔くん。そんな顔しないで、胸の音が聞こえてしまいそうで怖いや。
「へへ、山ちゃんがぼーっとするなんて珍しいね」
「えー、そうでもないんじゃねぇの?」
新しい物を発見した子供のように笑う裕翔くん。ころころ変わる表情から目が離せないよ、なんて。・・俺のキャラじゃねえ!
「山ちゃん山ちゃん、明日ヒマでしょ?」
「・・おい、何で暇なこと前提なわけ?え?そりゃ暇だけど?暇だからなに?」
何だよ何だよ、暇だけど?どうせ暇だよ何もないんだよ、俺には!くそう、何か悔しいじゃねぇか。
「へへ、明日一緒に遊ぼうよ!」
「うん、モチロン、行きます行かせてください」
・・前言撤回。裕翔くんめっちゃいい人、素晴らしいじゃん!さっすが俺の好きな人。
「じゃあ決定ね。」
「明日、迎えに行くよ」
大好きな裕翔くんの笑顔を朝一番に見るために。ずっと笑顔を見ておくために。明日、俺なら悲しませたりしないと、伝えてしまうのはダメなんだろうか?
君は、俺を拒むかな?・・拒まれても俺は。
全身で、恋をした。
体の全てが君を欲してる。
end
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