君に、恋をした

6/6
前へ
/27ページ
次へ
Ryosuke.side 目の前でにこりと微笑む君が、愛しすぎて。何だかちょっと恥ずかしくなって、目を逸らしてみた。 「どうしたの、山ちゃん?」 「・・あ、いや、別に」 先程のにこやかな笑みとは打って変わり、心配そうに覗き込む裕翔くん。そんな顔しないで、胸の音が聞こえてしまいそうで怖いや。 「へへ、山ちゃんがぼーっとするなんて珍しいね」 「えー、そうでもないんじゃねぇの?」 新しい物を発見した子供のように笑う裕翔くん。ころころ変わる表情から目が離せないよ、なんて。・・俺のキャラじゃねえ! 「山ちゃん山ちゃん、明日ヒマでしょ?」 「・・おい、何で暇なこと前提なわけ?え?そりゃ暇だけど?暇だからなに?」 何だよ何だよ、暇だけど?どうせ暇だよ何もないんだよ、俺には!くそう、何か悔しいじゃねぇか。 「へへ、明日一緒に遊ぼうよ!」 「うん、モチロン、行きます行かせてください」 ・・前言撤回。裕翔くんめっちゃいい人、素晴らしいじゃん!さっすが俺の好きな人。 「じゃあ決定ね。」 「明日、迎えに行くよ」 大好きな裕翔くんの笑顔を朝一番に見るために。ずっと笑顔を見ておくために。明日、俺なら悲しませたりしないと、伝えてしまうのはダメなんだろうか? 君は、俺を拒むかな?・・拒まれても俺は。 全身で、恋をした。 体の全てが君を欲してる。 end .
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加