願零小屋

柏木章 編

『はぁ....... あのこの野菜って 全部おばあちゃんの手作りですか？』

『そうだよ この野菜 一つひとつに願いを込めて 作った野菜なんだよ

美味しく食べてもらいたいからねぇ』

『そうなんですか... あっ！ねぎを一本、胡瓜を三本、茄子を二個 ください』

『はい 全部で三百円ね サービスでトマト二個つけとくよ』

『えっ？ これで三百円ですか？ おばあちゃん赤字になっちゃうよ！』

『いいんだよ さっきも言ったでしょう 私は美味しく食べてもらいたいから 願いを込めて作ったんだ

食べてもらわなきゃ 意味がないんだよ』

『おばあちゃん......』

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