決意という名の恐怖

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「お二人共……昼食が冷めてしまいますよ……。……あ、シン様。いらしたんですね。ラリノ様、ありがとうございます」 2人の様子を扉から見ていた俺達に、キッチンから料理を持って出て来た、ラダさんの執事、リュウが声をかける。 「いいって事よ。リュウは忙しいみたいだしな。……さて、おらおら! お前等はいつまで喧嘩してるつもりだー? せっかくのリュウの飯が冷めちまうぜ?」 ラリノはリュウに笑顔で言うと、2人の元へ歩き、喧嘩を止めさせて皆が座っている机まで連れていく。 それを見たリュウが、立ちすくんでいる俺に、 「……シン様もどうぞ、召し上がってください」 と言うから、俺はそれに返事をして椅子に座る。 そこでいつもの様に、リュウが作ってくれたご飯に手をつけるのだ。 ――――― あれから、10日の時が過ぎた。 あの後、俺は魂を無くした様にその場に座り込んでいた。 あの悪魔は、そんな俺を見て鼻で笑うと、ルーナ達を連れてすぐに消えてしまった。 勿論、皆は解放して、だ。
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