一日目:美しき子供

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-とある廃工場- 男 「ヒッ…ヒィ! 止めろっ、イヤ、止めてっ下さっ」 アイリス 「……………」 男 「く、来るなっ ひ、人殺しっ! …イヒ…ギャ…っ!? ウギャァアアアアアア!!!」 アイリス 「………ごめんなさい」 -MC本部- アイリスN 「私はアイリス。 本名はアイリス=メトロス=ウィリアム=ケヴィック=サディリア=カナン=ホワイト。 が、こんな名前、全てを名乗る機会なんかほとんどなくて 大抵は“アイリス”か“アイリス=メトロス”よくいっても“アイリス=メトロス=ホワイト”迄。 後は、省略。 全く、省略するくらいなら、始めからこんな名前にしなければ良いのに、と 常日頃から思ってしまう。 そんな私の仕事は この、メトロスカンパニーによる、極秘スイーププロジェクトの執行…つまりは…」 アイリス 「………人…ごろし…」 ケヴィン 「ようアリス!」 アイリス 「アイリス。」 ケヴィン 「ながったらしいんだよ!」 アイリス 「………一文字くらい。」 ケヴィン 「何だよ? なんなら“リス”にしてもいいんだぜ?」 アイリスN 「この男、ケヴィンも、私と同じく、スイーパーの1人。 何かと私に絡んでくるくせに、 ものぐさで、責任感が無くて、五月蝿くて、私にとってとにかく面倒臭い人物。」 ケヴィン 「で? 仕事は終わったのかい?」 アイリス 「だからここに居るんだけど」 ケヴィン 「じゃ! 飯行こうぜ!飯! 勿論、アリスの奢りで!」 アイリス 「何故そうなるの それに、私、報告がまだ…」 ケヴィン 「オイオイ 報告がまだって、そんじゃまだ仕事途中じゃねぇか 報告迄が仕事だって上に散々言われてんだろ? うっわぁ、アリスうっかつぅ!」 アイリスM 「……面倒臭い…」 アイリス 「…じゃあ、私 行かなきゃならないから…」 ケヴィン 「あ!待てよ!」 アイリス 「…まだ何か?」 ケヴィン 「これ、俺の報告書! ついでにボスんところ持っていってくんない?」 アイリス 「は?」 ケヴィン 「ついでだって! な?」 アイリス 「何で私が…」 ケヴィン 「じゃ、宜しくぅ! お仕事頑張(ガンバ)!」 アイリス 「ちょっ ちょっと! ……… …………。」 アイリスM 「本当に、面倒臭い」
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