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-路地-
アイリス
「…………」
アイリスN
「あれから、ケヴィンに付き合わされて
食うは飲むわでいつの間にか朝の五時を回っていて…」
ケヴィン
「そうブスくれるなって~」
アイリス
「あれだけ飲んで何故そこまで元気があるのか私には理解できない…」
ケヴィン
「あんなん飲んだ内に入らねぇって!」
アイリス
「そう…
……ここまででいいわ
送ってくれて、一応ありがとう」
ケヴィン
「一応は余分だろ?」
アイリス
「じゃあ、おやすみなさい」
ケヴィン
「はいよ~」
-MCアイリスの部屋-
アイリス
「うぅ…
気持ち悪い…」
アイリスN
「ケヴィンと分かれ、ほとんど足に導かれるままに部屋に戻ると、ノブを捻り、体重に任せるようにドアを開く」
アイリス
「えっ?」
アイリスN
「私は目を見開いた
酔っていたせいで、彼の存在が頭から離れていたこともあった
いや、何よりもまさか…」
アイリス
「まさか待っていてくれてたなんて…」
カノン
「すー…すー…」
アイリスM
「なんだか、悪い事をしてしまったような…」
カノン
「……ん…」
アイリス
「あ…、えっと…」
カノン
「あ~…
アイリスさん…、お帰りなさい…」
アイリスN
「そう目を擦りながら微笑むカノンは…やはり天使のように美しくて…なんだか胸が締め付けられるような想いがした」
アイリス
「た…ただいまっ」
アイリスN
「私は、精一杯取り繕った笑顔で微笑み返す…
心の中で、小さく疑問を抱きながら」
アイリスM
「何故、この子はこんなにも魅力的なのか…
何故、この子にふれる度に私の心は締め付けられるように疼くのか…
これは本当に
ただこの子が美しいからという理由でだけなのだろうか…」
アイリスN
「小さな罪悪感の中から生まれた、小さな疑問
私は知りもしなかった
この答えに、予想にもしない、大きな秘密が隠されている事を…」
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