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「……ちゃん!」
身体を揺さぶり呼びかけられ目を覚ましては顔に被さった本を退けうっすらと目を開けた。ボンヤリとした視覚の中で徐々にハッキリとしてくる見慣れた顔。
「しゅうちゃん、また学校サボったんでしょ!」
絵夢が眉間にシワを寄せては腕組みしながら立っていた。
「うるせーな…サボってねぇよ、学校はちゃんと行ったし」
早退だけどな…と心で呟いてはやれやれと身体を起こし大きな欠伸を1つしては伸びをした。
「それならいいけどさ…あ!ねぇねぇ懐かしい―あのブランコ」
絵夢の指差す方を見るとあのブランコがあった随分小さく見える。当たり前か僕達が成長したのだから…
絵夢はブランコに駆け寄り少し離れたベンチにボケ―と座る僕においでおいでと手招きをした。
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