第3章 ‐難波 翔‐
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「翔君、元気ないね」 腹部に跨がる甘ったるい声に意識を向 けると、純白の白衣とそれに染み付い た薬品の香りが鼻を掠めた。 仕切りの役割を果たすピンクのカーテ ンが、太陽光を浴びながらベッドを優 しく照らす。 「…先生がそんなことしていいの?」 そんな台詞を吐きながらも腰に手を回 すと、レンズ越しに見える瞳が妖しく 光った。
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