父親

16/17
前へ
/92ページ
次へ
暫く走ると 後ろを振り返って、ホッとしたように 風見は 立ち止まった。 「ごめんな… 伸ちゃん。嫌な思いさせて…」 風見はペコリ と頭を下げた。 「いや、そんな… いいよ… それより お父さん 怒ってないかな… 失礼なことしたかも…」 「何 言ってんだよ。失礼なのは 向こうだろ?」 「ま、まあ… ね…」 「…キス… されてない?」 「ああ、大丈夫」 僕は ニコッと笑った。 「良かったあ…」 風見は 膝に手をつき、ほぅ…っと 息をついた。
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!

264人が本棚に入れています
本棚に追加