539人が本棚に入れています
本棚に追加
「ユーユはヤメてくれって、ゆーてるやん‥。」
コイツは、時々、オレのことをガキん時みたく呼ぶけど、さすがに、この歳で男から呼ばれたんじゃキモい。
「じゃ、ゆーちぁん♪」
道場に向かいながら、エナメルバッグを斜めがけにしたタクヤが更にフザケる。
暑さにイライラしながら、オレは聞き流した。
「おはよー。タクヤくん、夕陽くん。」
オレらと同じ高校二年のすみれちゃんが、後ろからバタバタと走って来た。
ポッチャリ系の彼女は、実はタクヤに恋をしている。
オレは、時々、そんな彼女の恋の悩み相談に乗っている。
俗に言う“イイ人”
最初のコメントを投稿しよう!