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「愛花‥。」
ビール臭い息を吐きながら、突然オトコが迫って来る。
内心、ギョッとしながらも、あたしは彼に微笑んで見せる。
「kissしてイイか?」
─ は?
バカじゃナイ?
勘違いオトコには、愛の制裁。
あたしは、いつもの手を使う。
「うん‥。一万円♪」
差し出した手のひらを見て、オトコは眉をしかめた。
「金、取るの?!」
「当たり前やん♪あたし、遊ばれたくナイもん。処女やから‥。あたしに本気やったら、誠意を見せて♪」
冷静に考えたら、すぐに分かるような嘘も、惚れた弱みか判断力が鈍るらしい。
オトコは、財布を取り出した。
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