scene.01 愛花の遊戯

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  「愛花‥。」 ビール臭い息を吐きながら、突然オトコが迫って来る。 内心、ギョッとしながらも、あたしは彼に微笑んで見せる。 「kissしてイイか?」 ─ は?   バカじゃナイ? 勘違いオトコには、愛の制裁。 あたしは、いつもの手を使う。 「うん‥。一万円♪」 差し出した手のひらを見て、オトコは眉をしかめた。 「金、取るの?!」 「当たり前やん♪あたし、遊ばれたくナイもん。処女やから‥。あたしに本気やったら、誠意を見せて♪」 冷静に考えたら、すぐに分かるような嘘も、惚れた弱みか判断力が鈍るらしい。 オトコは、財布を取り出した。  
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