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それから幾日がたったある日
森蘭丸と共に城下町に来ていた
城下町
風霧「蘭丸…」
蘭丸「なんですか?」
風霧「鍛冶屋ってどこにある?」
蘭丸「鍛冶屋ですか?………でしたらあそこがいいかと」
足を止め指差した先には寺があった
風霧「寺?」
蘭丸「はい、あそこの住職は元は腕利きの鍛冶屋でして、何でも妖刀ならぬ妖槍を打ち出したとか…」
風霧「………」
蘭丸「しかしその妖槍を見たものはいないのでただの噂かもしれませんが腕は確かです、私の刀もあそこで打ってもらいました」
2人は寺に入って行く
蘭丸「ごめん!ご住職はご在宅か?」
住職「これは森蘭丸さま、今日はいかがされた?」
風霧「ご住職にお願いがあって」
住職「………刀を」
黙って影時雨を差し出す
住職「………………」
蘭丸「直せるか?」
住職「ハッキリ言って無理でしょうな、例え直しても直ぐにまた折るでしょう。けれども貴方様は直す気はないのでしょ?」
風霧「お見通しか…、実はこれを作ってもらいたい」
擂沁が差し出した紙には弓の絵が書いてあった
住職「ほほう…刃をつけた弓ですか、面白いですなぁ」
風霧「頼めるか?」
蘭丸「私からもお願いします」
住職「アハハハハ、いいでしょうしかし条件があります」
風霧「なんだ?」
住職「なぁに簡単なこと…が今は言いますまい、出来上がったら聞いてもらいますかな」
風霧「………住職がそれでいいなら、ではよろしくお願いいたします」
一礼して寺を後にしていく2人を見て
住職「ふぅ…白き着物に2刀の太刀…そして弓、鬼神(おにがみ)様の再来かのぉ」
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