魔女になりたかった

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そして、泣き過ぎて過呼吸になってしまい、床にへたりこんだ。 慌てて、その辺りにあったビニール袋を使って深呼吸を繰り返す。 私だけこんな思いで生きなきゃならない、世の中はなんて不公平なんだろう。 世界では子供の頃から当たり前のように幸福でいられる人もいるのに…。 床を睨みつけながら座り込んでいるとやっと呼吸が落ちついた。 気持ちが落ち着いて、ふと自分の両手が目に入って酷く汚れているのに気が付いた。 やだ、汚れた手で涙拭いちゃったよ、顔汚れちゃったかな? 私は急いで洗面所へ行って鏡を見た。 案の定、顔もススと落ちたマスカラで汚れていた。 悪い事と汚れを落とす為にシャワーを浴びた。 風呂から上がると髪を乾かしていると、心も身体も綺麗になったからか、これからの事が頭に浮かんできた。
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